備忘録

書いては消しての繰り返し

君たちはどう生きるか 感想 ネタバレあり

宮崎駿監督作品に完全にのめり込むきっかけは、小学5年生の時に金ロで観たもののけ姫だった。

ストーリーはもちろんのことその深さに感動した。

現代社会に訴えかけるメッセージや警鐘を小学生ながらに感じ取ったような気がした。

素敵な作品を見終わった後、言葉や光景や爽快感が蘇り、凄い作品と出会ったんだとドキドキと幸福感でいっぱいになる。

宮崎駿監督作品を観た時は、決まってそう

10年前の風立ちぬを観た時もそうだった。

この時は1週間以上、物凄い余韻と共に過ごしていた。ふとした時に感動した場面やセリフを思い出しては、凄かった。凄かったなぁ。と余韻に浸るそんな日々を送っていた

 

そして今日、私は君たちはどう生きるかを観る。

広告しないということでより楽しみが増していた。何も情報のない状態で絶対に観に行きたいと思い初日に行こうと決めていた。

どんなストーリーなのか、

主人公はどんな容姿なのか

声優は誰なのか(神木隆之介君がいいなと願っていた)

主題歌は松任谷由実さんや木村弓さんのような歌手の方だったらいいなと期待をしながら。

 

最近、席ガチャに失敗気味なので駿監督の作品は絶対に失敗したくない!と

何度も何度も座席の埋まり具合をネットで確認しながら、ここぞというタイミングでチケットを購入した。

(結果は隣の人の香水がキツく残り少ないポップコーンを探す時に底に手が擦れザザーザザガサガサの音が気になったけれど)

 

そしてついに上映がスタートする青い背景にトトロが映し出される

あ、始まる。とワクワクした。

風立ちぬと同じ時代背景

始まり方がサイレンのシーンだったので初めは震災をテーマにしたのかと思った。

私たちの生活は震災や自然災害は切っても切り離せないものでその中でも君たちはどう生きるかということか。なるほどなるほどと勝手に解釈する

結果は病院の火事だったのだけれど。

(火事のシーンの人々の動きの表現、本当にすごくて感動した。)

 

話は少し戻り冒頭の主人公の登場のシーンはよかった。

風立ちぬと同じ時代背景で、二郎さんとはまた別の生き方であの時代を生きていく少年の物語になるんだと思って涙しそうになった。

勇しそうな少年の印象を受けて、いい少年を生み出してくれたなーと思った。

 

次に戦争を感じさせるシーンとなる“あ、なるほど。戦争をテーマにするのか“

人が生きている限り戦争はなくならないこの世の中その中でも君たちはどう生きるかということなのか。。そういう物語を作ったんですね、駿監督……これは泣くなぁと

ハンカチ握りしめててよかった。と思ったがそういう訳でもなく物語は進んでいく

この時点でなかなか作品に入り込めず、一体どこに着地して物語が深くなっていくのだろうと早くこの宙に浮いたこの感情から抜け出させて欲しいと願い始める。

 

謎の塔をきっかけに一気にファンシーな世界となりピーターパン式にいろんなエリアへ

どのエリアの出来事もアッサリしている為

画面の向こう側では深い繋がりが出来ていくようだけど、こちら側がそれをきちんと感じ取ることが出来ず、いつのまにそこまでの関係になったんだろうと思うことばかりだった

中盤〜終わりはペリカンにインコだらけの鳥ワールド。

ポニョや紅の豚ハウル思い出のマーニーもののけ姫千と千尋などジブリファンなら誰しもがお?となるほど数々のシーンを彷彿とさせるシーンがこれでもかと出てくる

たくさんの船が海を漂うシーンは、駿監督はこの表現好きなんだなぁと感じていた。

そして物語はラストへ向かう。もう私の頭の中はごっちゃごちゃだった。

とりあえずは感想を言おうにも、感想も持てないほどに。

ラストは戦争が終わり2年経ってから立派な屋敷から東京へ家族揃って帰るシーンで終わる。

私は火垂るの墓の終盤、西洋風の大きな屋敷から出てきたお嬢さんたちを思い出した

 

この作品を観て私は今までに出会ったことのない感情と出会った。

この感情は、長年ずっと自分の中で絶対的存在であった宮崎駿監督だからこそ生み出せる感情なのである。そんな抱いたことのない感情で胸に、私は映画館を後にした。

ちなみに絶対に泣くと思って初めから握りしめていたハンカチは、1度も涙を拭くこともなく、隣の人のキツい香水の匂いから守るために活躍を遂げました。

 

登場人物の印象

 

主人公

時々アシタカを感じさせる

転校先で喧嘩、帰り道に石で自分の頭を殴り流血。

まさかそれを喧嘩した相手のせいにするんじゃあるまいな……と観ている側を不安にさせる

 

アオサギ

もののけ姫の牛飼いを思わせるおじさん

ジジやテトのポジション。

 

お父さん

少し傲慢ぽいけれど、家族を大切にしている人

戦闘機の天蓋を家に置くシーン

前に何かの本かテレビで駿監督の幼少期

戦時中に家に戦闘機の部品が置いてあったという話を耳にしたことがある。

お父さんをモデルにしたのでは。

 

 

結局あの墓ってなんだったんだァ??